20KO at MADE2025 準備編

2025.08.21~24のMADEBIKE 2025 に20KOを出展してきた。アメリカのポートランドで開催される、あのMADEBIKE だ。この顛末を2回に分けて書く。

4月末、私は神戸のBIKESHOPRAGの濱地氏に20KOを見せに行った。私が大阪に住んでいた頃、濱地氏には20KOの進捗を見せて、都度アドバイスをもらっている。濱地氏のアドバイスはいつも売り手目線の率直なもので、私にとって得難いものだ。今回見せたかったポイントは二つ。1つは20KOが生産治具をふくめほぼ受注可能なレベルまで来た事の報告、もう一つは、濱地氏を想定したSサイズを見せること。
会って話しているうちに、濱地氏は想定外のことを言い出す。20KOの完成度は分かった。次のステップは世のライダーに認知してもらうこと。そのためには、20KOをメジャーなショーに持ち込んで信を問うべきだ。メジャーなショーというと、台北、シーオッター、MADEBIKE。で、このバイクの性格から言ってMADEBIKEだろう。
うーん、それは大変だ。外国行ったことないし、英語しゃべれないし、、、でも言っていることはよく分かる。エントリーも十分間に合う。どう考えても、行かない理由は英語問題以外ない。開催まであと116日。

話を持ち帰って、5月頭、トレールライドに引っ掛けてテストライダーの大ちゃんに会って相談。結論は当然GO。彼は、いつになったら言い出すんだと気を揉んでた、と言って、彼の人脈をフル活用して強力に動き始めた。そこからは怒涛の日々。事情を聞くと、関係者はみなびっくりするくらい親身になって支援してくれる。
まずは大ちゃんと旧知の現地在住、TLDデザイナーのサトルに現地コーディネーターを依頼。仕事できるし顔も効く。当然MTBの事はよく分かってるし、実は20KOがどういうものかも情報は伝わってる。これ以上の人選は考えられないが、サトルの負担が大きいのでちょっとびびる。きっと面白いものを見てもらえるだろうから、と腹を括ってお願いする。3人のLINEグループを作って20KO at MADE2025プロジェクトスタート。開催まであと105日。
大ちゃんからは、AlternativeBicyclesの北澤さんも紹介してもらう。MADEBIKEは今年2度目の出展。英語はばっちりだし現地事情も良く分かってる。分からないことがあったら何でも聞いてくれ、と。心強いことこの上なし。実際、色々教えてもらった。
初のパスポートも取得。パスポートがないと飛行機チケットがとれないんだね。しかも結構日数が必要。2週間くらい。パスポートを手に入れたのが6/4。アメリカだとESTAも必要だが、これはオンラインで1日で受理された。近所のHISで航空チケットと宿を依頼。開催まであと79日。

さて、フレームはできているが、ショーに出展するんだから、ちゃんとショーバイクとして仕立てないと。まずはダイヤテックにコンタクトしてOhlinsの前後をリクエスト。フロントフォークはRXF36m.3をすぐ発送してもらえたが、リアショックはモデルチェンジの境で出荷が7月中とのこと。予定はさらに遅れ、これは間に合わないか?と思い始めたが、最終的にTTX2AIRm.2が8/15に着。開催まであと6日。きわどい状況の中、きっちり間に合わせてくれた。ありがとうございます。メインコンポはSIMANO XTと決めていたが、その他の部品はyuris篠塚さんに相談。BIKEYOKEメインでチョイス。銀のBARKEEPERステムに合わせて、ドロッパーポストは秘蔵の限定品銀REVIVEを提供してもらった。白フレームに銀パーツが映えてかっこよい。ホイールはXTのストレートプルハブにFORMOSAカーボンリムを合わせてPillarスポークで組んでもらった。

最大の問題は英語。で、英会話勉強歴の長い友人に相談する。個人レッスン、英会話教室、AI英会話アプリ、NHKラジオ英会話など、選択肢は色々。友人曰く、カリキュラムの質が最重要。それって、最安のNHKラジオ英会話がけっこういけるってこと?大西先生がかなり良いのは知ってる。カリキュラムも全国規模で使う想定で作られ、毎年改善を入れて作り直してる。ということで、テキストとサブノートと4月からの音声データを購入して、1日1時間。番組は15分だが、繰り返し聞いてシャドーイングしてサブノートもやるとそのくらいになる。これが使い物になったかどうかは現地編で。

結構厄介だったのはPL保険。主催者側からはショーの期間中PL保険を掛ける要求があり、昔勤めていた会社のつてで東京海上日動に依頼したが、短期の海外PL保険に当てはまるものがない。すったもんだして、結局英文CGL(CommercialGeneralRiabilityPolicy)にて保険組成してもらった。(つまりカスタムで保険を作る)五月末から相談を始めて保険証書が出来たのが7/29日。ショー開催まであと24日。結局現地でも主催者側からの確認はなかったし、保険無しでも行けたんだろうけど、何かあったら自分ではしょいきれないからね。

展示方法の相談をしていて、Tシャツ欲しいよね、という話になる。へっへっ、チームにはプロのグラフィックデザイナーがいるじゃないか。忙しいのに申し訳ないなーとは思ったが、サトルにお願い。やっぱりプロはすごいんだ、と思ったのはアウトプットの早さ。あっという間にデザイン案をもらって、後はネットのカスタムTシャツ屋さんに相談。これは国内で頼むのが圧倒的に安い。カスタムTシャツ業界は熾烈な競争をしているようで、ネットで調べてもよさそうな所が10社くらい出てきて、どこにするか迷う。今回頼んだのはここ。対応もクオリティも値段も文句なし。Goから10日で届く。ショー開催まであと15日。

8/11にサトルが仕事のついでで日本に寄るというので初顔合わせ。大ちゃんと3人で展示方法相談やら、展示車の駄目出しやら。ここで、説明用資料を作ったほうがいいんじゃない?となった。つたない英語でも、指さして読んでもらえば通じるし。この時点で出発まであと8日。うわ、時間無いぞ、と思いながら作り始めて、あれ、これって本気でやらなきゃいけないやつじゃないか?と気付く。TOBUKUMOを起こした思いも20KOの設計思想も、全部読めば分かるようにしたい。デモ車の手を入れたかった所は目をつぶって気合いれて作って、ライングループに流して添削してもらう。自分だと全部知ってるだけに周りが何を知りたいのかわかりにくいので、とても助かる。出発前日にほぼ完成。ショー開催まであと3日。後は荷物をまとめて出発。

20KO at MADE2025 現地編へ続く

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